キム学長から学生のみなさんへ(学長通信1)

【掲載日】2020-05-01

思い描いて下さい。明日の自分を。
〜 オンライン授業と格闘している学生の皆さんへ 〜

  2020年度が始まって早くも一ヶ月が経ちました。その間、世界は増え続ける新型コロナウィルスへの恐怖によって麻痺状態にあります。それは、沖縄においても例外ではありません。私たちの大学でも4月1日の入学式を行うことができなくなりました。人類の歴史が始まって以来、当然の教育方法であった教師と学生が直接に対面する教育を行うことができないでいます。
 本学では、学期の始まりからコロナ感染の危機にあっても教育を継続したいとの思いで必死に頑張ってきました。授業ができるように学内での研修を何度もおこなって、ほとんどの授業がオンラインで実施されています。しかし、多くの学生の皆さんは、この劇的な授業の変化に不慣れなために戸惑い、嫌気がさしているかもしれません。報道によりますと、このような異常な事態になって、従来どおりの授業や学生生活がおくれないことで退学を考えている学生が1割程度にもなっているそうです。これは憂慮すべき事態です。家庭の経済状況の悪化やアルバイトの減少に加え、遠隔授業への対応もしなければならず、皆さんのご苦労は相当なものだと思います。本学は皆さんの学びを止めないためのサポートに全力を尽くしています。
 私が皆さんにお伝えしたいことは、そのような大変さの中であっても、明日を見つめる眼差しをなくさないでいていただきたいということです。オンライン授業は、確かに皆が不慣れで、これまで慣れ親しんだ、教員と学生が教室で対面する教育の方法とは随分と異なります。しかし、これからの時代はこのようなやり方でコミュニケーションを取らなければならないことがますます増えてくることは間違いありません。授業だけでなく、社会全体でこのようなことが今まで以上に広がるでしょう。オンラインで高度なコミュニケーションが取れるか否かで人生が変わることもあるかと思います。突然始まったオンライン授業の大変さは、明日の社会を生き抜くための技術習得の機会でもあると考えるのはどうでしょうか。皆さんは昨年度までの授業以上のスキルを通常の学びと並行して学んでいることになります。
 思い描いて下さい。明日の自分を。コロナウイルスの脅威が去ったのち、社会生活を始めた皆さんが、高度なオンラインスキルを駆使して、英語で地球の裏側にいる他の国の人々とコミュニケーションをとっている姿を。コロナウイルスの脅威が去ったのち、地域の子どもたちのための子育てプロジェクトを保護者や地域社会と一緒に作り上げる姿を。
 新型コロナウィルスの感染拡大を抑えることに成功した国や地域(台湾や韓国)では、実はオンラインの情報技術を駆使して医療体制を整えているのが明らかです。明日の社会の一員となるために「今」の学びを続けませんか。

 聖書の言葉 

信仰とは、望んでいる事柄を確信し、見えない事実を確認することです。(聖書 ヘブライ人への手紙11章1節)

2020年5月1日
沖縄キリスト教学院大学
沖縄キリスト教短期大学
学長 金 永秀(キムヨンス)

PAGE TOP