「慰霊の日」を覚えて平和を祈る時を持ちました

【掲載日】2022-06-22

6月23日「慰霊の日」を迎えるにあたり、学生、教職員一同で平和を祈る時を持ちました。
沖縄戦で犠牲になった方々の尊い命を覚え、伊波美智子理事長によるお祈り、聖書朗読が全館放送で行われました。

 


2022年6月22日 学内放送全文(一部修正あり)


おはようございます。理事長の伊波美智子です。

戦後77年目となる明日6月23日の「慰霊の日」を覚えて、共に祈りの時を持ちたいと思います。静かに黙祷の姿勢をお取りください。

まず、聖書のみ言葉に聴きましょう。聖書箇所は「エレミヤ書」31章16節と17節です。

31:16 主はこう言われる。泣きやむがよい。目から涙をぬぐいなさい。
    あなたの苦しみは報いられる、と主は言われる。・・・
31:17 あなたの未来には希望がある、と主は言われる。

しばしの間、すべての戦争犠牲者を覚えて黙祷いたしましょう。起立する事の出来る方はお立ち下さい。 

お祈りいたします。
すべての命の源であり愛と平和の源である神さま。み名を崇め、讃美いたします。

今朝、私たちは、77年前にこの島で起きた悲惨な地上戦を思い起こし、あのような惨劇がこの地球上のどこにおいても起きないようにと、心を合わせて祈ります。

沖縄戦では、一般住民、軍人その他合わせて、わずか3か月の間に、約20万人の命が奪われました。そのうち、約半数は高齢者、女性、そして赤ん坊や子どもたちでした。一家全滅となった所帯も多く、約8割の家で愛する家族を戦争で失いました。

「戦争はすべてを破壊する。家も畑も、そして人の心までも・・・。軍隊によって住民を守ることはできない。戦争は人を人でなくする。」と、沖縄戦を体験した方々は口をそろえて言われます。私たちの大学は、そのような戦争の瓦礫の中から神の赦しと平和を祈って生まれました。戦争をしない、させない非戦の思想を伝えていくことは、この地に生き、生かされている者として、私たちが受け継ぎ、次の世代に伝えていく使命であることを思わされます。

去る2月にはロシア軍が隣国ウクライナに侵攻し未だに戦争の惨劇が続いています。一日も早くウクライナでの戦争が止み、平和な日常が戻りますようにと祈ります。

今日も世界のどこかで争いがあり、尊い人命が奪われ、暴力で抑圧されている人々がいます。故郷を追われて難民となっている人々がいます。沖縄は小さな島ですが、東洋一の巨大な米軍基地が存在し、日常的に軍用機や軍用ヘリが頭上を飛び、島々で軍備拡張が続いています。戦争と隣り合わせに生きることを余儀なくされている私たちは、今、非戦の思いを新たにします。

また、広島・長崎における核爆弾使用の悲惨な結果にもかかわらず世界の核兵器保有数は13,000を超え、核兵器軍縮・核兵器禁止の話し合いもすすみません。

主よ、わたしたちを憐れんでください。わたしたちはあなたを待ち望みます。平和を求める私たちの祈りに耳を傾け、この島を平和の拠点とならせ、私たちを平和の器とならせてください。

あなたの国と義と平和がこの地にあまねくいきわたりますように。主イエス様の聖名によって、このお祈りを御前にお捧げいたします。
アーメン


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