【報告】沖縄キリスト教平和総合研究所設立十周年記念特別講演会

【掲載日】2019-10-24

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▲講演後、中高生からの質問

沖縄キリスト教平和総合研究所 設立十周年記念特別講演会
大学コンソーシアム沖縄 県民向け公開講座
【日時】9月7日(土)13:00開場 14:00開演
【演題】アフガニスタンに命の水を~干ばつの大地に用水路を拓く~
【講師】中村 哲 氏(PMS総院長・ペシャワール会現地代表・医師)
9/7(土)14:00より、本学院仲里朝章記念チャペルにおいて「アフガニスタンに命の水を~干ばつの大地に用水路を拓く~」と題し、特別講演会を開催しました。
講師の中村哲氏は、1984年から医師としてパキスタン北西辺境州(現パクトゥンクワ州)の州都ペシャワールや東部アフガニスタンで診療所を開設し、ハンセン病や貧困層への診療活動を行ってきました。
2000年アフガニスタンが大旱魃に見舞われ、診療所のある村がまるごと難民化し、村人の生存そのものが不可能な事態にまで追い詰められてしまいました。中村氏は「百の診療所より一本の用水路を」、「飢えと渇きは薬では治せない」と、現地の人たちと共に1600本の井戸を掘り、独自の灌漑方式で全長約27kmの農業用水路と9ヶ所の取水堰の建設を成し遂げられました。
井戸水や農業用水を確保したことによって、アフガニスタンの荒廃した大地を農地として甦らせ、生命の維持と疾病の予防にもつながりおよそ65万人の命が助かりました。この用水路建設は、先進国の高度な技術だけで開発したものではなく、現地の資材や道具を使い、現地の人たちの手でこの先も用水路を維持していけるようにと考えられた取り組みでもありました。
現地の人々の立場に立ち、現地の文化や価値観を尊重し、人生の大半をかけて現地の為に働く中村氏の生き方に多くの方が感銘を受けた講演会でした。講演後も、来場者からの多くの質問に快く答えてくださった中村氏の気さくなお人柄がとても印象的でした。
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