2023年度 秋季卒業式が行われました

【掲載日】2023-09-27

2023年度 沖縄キリスト教短期大学、沖縄キリスト教学院大学の秋季卒業式が9月25日(月)に挙行されました。
本学での学び、友人との思い出を胸に、社会人として歩み始めた卒業生の皆さんの今後のご活躍をお祈りいたします。
ご卒業おめでとうございます。  

 

 

 

 

▽証書の授与                                                                                                         ▽代表挨拶

        

 

<告辞>

 

沖縄キリスト教短期大学、沖縄キリスト教学院大学を卒業される皆さん、ご卒業おめでとうございます。併せて、卒業生を物心両面で支えてこられましたご家族、ご親族の皆様方に心からのお祝いを申し上げます。

 

卒業生の皆さんは、この大学、短期大学での学んできたことで今日の日を迎えることになりました。これで、学びを終えることができると思う人もいるかもしれません。

しかし、卒業をするということは、学びを終了させることではありません。社会に出る皆さんは、これまでの大学での学びを開花させ、実を結ぶことになるのです。

 

本日、私たちが式辞の最初に読まれた聖書箇所マルコ福音書4章は、伝統的に本学院の卒業式で読まれてきたものです。イエス・キリストによって語られた譬え話、種蒔きの物語です。「種蒔きをする人」とは、神様のことです。蒔かれた「種」とは、私たち一人ひとりということになります。この譬え話の意味は、神が私たち一人ひとりに生きる意味と使命を与えてこの世に送られるということです。卒業される皆さんは、神によってこの世に送られる存在です。自分の人生の意味を考えてたゆまず歩んでください。

 

種の中には確かに大きな種を見かけることがありますけれども、聖書に書かれている種は、大きなものではありません。黒くて小さいので、種なのか、砂粒なのか判別できない程の大きさのものです。小さいということで思いますのは、私たちの大学の小ささ。また、私たちの住む沖縄の小ささです。

 

因みに、日本で最も学生数の多いと言われている某大学の学内関係者による不正事件等で、3万人近くの定員が減少したということです。数の多さが教育の良さと直結するわけではないということです。

一方、日本で一番小さな大学の学生数は16名で、そこでは高度な他で学ぶ事が出来ない仏教の教育を行っています。

 

大学の存在価値は決して数で計ることのできないものであると思います。いつの間にか数の多いということが良いことや素晴らしい価値の基準になることが多いのです。しかし、本当のものの良し悪しは数によって決まるのだろうか。人間の価値は、決して数によって計ることのできない何かをいつも持っている。

皆さんが本日卒業する、私たちの大学もまた700名にも満たない大学です。

私たちが住む沖縄の人口は日本人口のほぼ1%にしか過ぎない。「小さい」というコンプレックスにも似た価値は、時として私たちが自分自身に対して持つ感覚かもしれません。

しかし、聖書は小さな砂粒のような種が豊かな収穫をもたらせることを約束しているのです。皆さんは、一人の小さな大学の卒業生です。しかし、皆さんは数の多さやキャンパスの華やかさとは異なるかもしれない豊かさを生み出す希望と価値を持った存在なのです。どうぞ卒業後の人生、1日1日の歩みにおいて自らの小さな、しかし神から与えられた尊い価値を覚えて歩んでください。

沖縄キリスト教学院大学   沖縄キリスト教短期大学
学長 金 永秀

 

▽記念撮影